「創造性、お金、セックス」 - フィリップ・スタルク

フィリップ・スタルクの語るこの記事が結構好きだ。

■ フィリップ・スタルクが語る「創造性、お金、セックス」 from WIRED.jp

・創造的でなおかつ同時に幸福であることは容易ではない。

創造には犠牲を伴うものということだろう。幸福の一つには安定、安心というものがあるだろう。安定、安心は時に思考を止めてしまうものもある。よって創造性と幸福の両立は結局は矛盾を抱え苦悩することになるのだろう。（その苦悩がさらに創造性の種になる人もいるだろう）

・人間には他者に尽くしたいという欲求もある　〜　他者に尽くしていれば、おそらく死ぬ時が来ても、自分の人生が無駄だったとは思わずに済むだろう。

創造性は時に他者を無視し、傷つけるときもある。しかし人間の欲求として他者にも尽くしたいというお役立ち精神は必ずある。これも矛盾からくる苦悩だ。そして創造の種となる。不安定こそ創造の絶好の糧となる。

・人と話ばかりしていると、とても居心地が良くなりはするが、同時に独創性も失われていく。創造的になる唯一の方法は独りで居ることだ。

居心地の良さは安定であり、独りで突き詰めることは不安定なものである。安定は一点では安定しない。二点、そして三点以上と支え合うものがあるこそ安定する。一点でフラつき、時に倒れかけ、倒れることで創造的となる。

・なかには、もっとたくさんセックスをするために、創造性が係わる部分で成功を収めたいと思う人もいるだろう。しかし私の場合、それはあてはまらない（妻のJasmineに対して、馬鹿の字がつくほど忠実だから）。

鶏が先か、卵が先かである。スタルクの場合、セックスしたいから創造するわけではなく、愛するものとのセックスがあって創造につながる。彼のデザインはクールだが、とても愛を感じる。

・私はリラックスしたことがない。いつも緊張している。

緊張は不安定なもの。そこから創造が生まれる。スタルクも身を削りながら創造し、あの素敵なデザインのプロダクトをリリースしているのだ。



一時期、スタルクのデザインにはまった身としてはスタルクのこの記事はとても面白い。最近かけてないけど、スタルクモデルのアランミクリのメガネでもかけてみようかな。

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